【Q】物件をたくさん見てもなかなかいい物件がないのですがどうしたらいいでしょうか?

A:希望条件を箇条書きにして優先順位を付けましょう。

 

不動産会社に家探しの相談に行くと、まず最初にアンケートの記入を求められます。住所や氏名の他に、「希望の沿線はどこですか?」であったり「部屋数は何 LDK がいいですか?」と希望条件を聞かれる項目があります。希望がある場合はしっかりと記入しましょう。
ここで注意いただきたいのが、そういった物件スペックのみで商談を進めてはいけない、ということです。「◯◯線の◯◯駅で、◯LDK のマンションを希望しています」という表面的な条件だけで物件を見に行くと、ほとんどの場合、「なんかピンとこなかった」という感想になります。
この「ピンとこない」が実はくせ者なのです。「あー、そうですか。わかりました」と営業マンは言うものの、実は何もわかっていません。そして、別の物件を見に行くわけですが、またピンとこない。ヘタな鉄砲も数打ちゃ当たると、次から次へと見てまわっても結果は同じ。時間と体力だけを浪費することになります。もしかしたら“まぐれ当たり”があるかもしれませんが、望みは薄いでしょう。

 

家探しの条件には、ハード面の条件とソフト面の条件の 2 種類があると思います。
ハード面の条件は、駅からの距離や通勤距離、利便性、また部屋の広さなど、物件のスペックに関わる条件です。
一方、ソフト面の条件は、家の外観や内装、庭の雰囲気、街の雰囲気、自然環境など物件のスペックには出てこないような、人の感情に起因する条件です。
どちらの条件が重要で、どちらの条件が重要ではない、ということではありません。優先順位を付ける上で、数多くある自分の条件を整理してあげる必要があるのです。
ハード面の条件ばかりで家を探すと、物件を見ても「ピンとこない」ということになりがちで、ソフト面の条件ばかりだと方向性が定まりにくく、なかなか家探しが前に進みません。両方面からアプローチしてみるのが重要だと思います。まずはどんな小さな条件、希望でもいろいろと出してみましょう。特に家族やパートナーがいる場合は、一緒に話をする中で、「え?そんなこと思ってたの?」という新たな発見があるかもしれません。

 

そして、書き出した条件すべてをかなえる物件を探すのではなく、自分にとって大事にしたい条件は何かを考え、ハード面・ソフト面の両面から条件を優先順位付けしていきましょう。

 

冒頭の例に戻りますと、営業マンと商談をする際に、家探しの条件を優先順位とともに伝えることがとても重要なのです。
「近々子どもが生まれることもあって、今の 1DK の部屋では手狭になるんです。通勤には車を使いますので、別に駅から離れても構いません。そのかわり、子育てしやすい緑の多い場所がいいですね」
といったことをしっかりと伝えれば、紹介される物件も変わってくるでしょう。そう、家探しにおいては、動機なり、希望条件なりを“言語化”できないといけないのです。「ただなんとなく」では「ピンとくる」家は見つかりません。「ピンとこない」と営業マンに言ったとしても、何がピンとこなくて、何が気に入らなかったのか、営業マンにはわからないのです。

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